「ゆうちょ銀行に副業専用の口座をもうひとつ作りたい!」
「でも個人用と副業用、1人で2つのゆうちょ口座を持つことってできるの?」
この記事はそんな疑問がある人に向けて書いています。
クラウドソーシングやアフィリエイトなどの副業収入が増えてくると、プライベート用とは別に副業専用の銀行口座が欲しくなりますよね。
特にアフィリエイターにとっての「ゆうちょ銀行」口座は、大手ASP「A8」から報酬を受け取る際の振込手数料がかなり安く済むという大きなメリットが。
ですのでアフィリエイターには、
「ゆうちょ銀行にアフィリエイト用の口座を作りたい!」
という人が多いのではないでしょうか。
でも、ゆうちょ銀行で作れる口座の数は原則として一人1つだけ。
そこを何とかしてもう一つゆうちょに口座を開設できないかな…
ということで、諦めの悪い私はゆうちょ銀行に直接聞いてみました。
結論としては、
- ゆうちょ銀行に副業用としてもうひとつ口座を作ることは可能
- ただし、ちょっとした小遣い稼ぎ感覚で副業している人ではダメそう
でした。
いったいどういうことなのか?
以下、くわしく解説します。
ゆうちょ銀行ではひとり1口座しか作れない
全国どこにでもATMがあって、入金・出金の手数料も無料と、利便性の高いゆうちょ銀行。
さらに「ゆうちょダイレクトプラス」に申し込めば、通帳レスでネット上であらゆる取引が可能と、サービスでは決して他のネット銀行に引けを取りません。
しかしながら、
お1人につき1口座のご利用をお願いしています。
ゆうちょ銀行
すでに口座をご利用いただいている場合、新たな口座の開設をお断りする場合がございます。
ということで、やはりすでに一つ口座を持っていると、副業用にもう一つ作るのは難しそうです。
実は個人事業用としてもう一つ口座を作れる!
個人用の口座とは別に、もう一つ副業用としてゆうちょ銀行に口座を作れないのか?
ということで、ゆうちょ銀行に聞いてみました。
私はすでに口座を一つ持っています。個人で事業をやっていてそれ用にもう一つ口座を作りたいんですが…
個人事業とは、会社勤めのサラリーマンとは違い、個人で商店や飲食店を営んでいたり、イラストレーターやプログラマーなど個人で独立して行っている事業のこと。
クラウドソーシングで仕事を受けたり、ブログを書いてアフィリエイト収入を得るのも立派な個人事業です。
すると、
おひとり様1口座とお願いしておりますが、個人事業用なら同じ名義でもう一つ口座をお作りいただけます
とのこと!
ただし、
「クラウドソーシング専用!」
「アフィリエイト専用!」
と言えばだれでも口座を作れるかと言うと、そうでもないようです。
個人事業用口座を作る条件は「屋号」
ただし、個人事業用の口座をお作りになる場合は屋号が必要です
屋号(又は雅号)とは、個人事業者の方が使用する商業上の名のことです。
国税庁
つまり、屋号とは「○○商店」「○○事務所」といったもの。
当行で事業用の口座をお作りになる場合は、口座の住所に屋号を入れていただきます
例えば「オフィス山田」という屋号でアフィリエイトしている山田花子さんの場合。
口座の登録住所には、
東京都○○区○○1-1-1 オフィス山田
このように住所の最後に屋号を入れなければなりません。
ちなみに口座の名義そのものは、個人の氏名「山田花子」になるとのこと。
おひとり様1口座とお願いしている関係上、登録住所に屋号を入れてその口座が事業用だとわかるようにしています
つまり、
「ひとりに2つの口座を作っちゃダメでしょ!」
「いやいや、一つは個人事業用だからセーフなんだよ」
とゆうちょ銀行内できちんと整理・説明できるように、ということですかね。
個人事業用口座の開設には「屋号」確認書類が必要
また、窓口で口座をお作りいただく際には屋号を確認できる書類が必要です
屋号を確認できる書類として有効なのは、
- 開業届
- 青色申告承認申請書
- 屋号が書かれた公共料金の請求書や払込書
このどれかとのこと。
1つ目の開業届は、個人事業を始めたことを税務署に申告する書類。
2つ目の青色申告承認申請書は、個人事業を営んでいる人が所得税の優遇措置を受けるために税務署に提出する書類。
この2つの書類には屋号を記入する欄があります。この2つは、同時に税務署に出すケースがほとんどではないでしょうか
3つ目の公共料金の請求書や払込書は、商店や事務所を構えている人じゃないと出せませんね。
つまり、自宅で空き時間にちょっとした小遣い稼ぎ感覚で副業している人には出せない書類ばかり。
確定申告・節税を意識するほどそれなりの副業収入を継続的に得ている人じゃないと、ゆうちょ銀行に副業用の口座をもうひとつ作るのは難しそうですね…
開業届を出していても「屋号」を届けていないとダメ
ちなみに私は開業届と青色申告承認申請書を税務署に提出済みですが、屋号は届けていませんでした。
この2つの書類は、屋号を書かなくても税務署で受理してもらえます。
いい屋号が思いつかなくてw
しかし、ゆうちょ銀行に口座を作る際にこれが仇となりました。
私、開業届は出しているんですが、屋号は届けてないんですよ。税務署はそれでも問題ないみたいですが…
屋号が確認できないと口座はお作りできません。当行での個人事業用の口座開設はそういう決まりになっておりまして…
つまり、開業届に屋号を書かなければならなかったと…
そうですね。せっかくお問い合わせいただいたのに大変申し訳ないのですが、そういうことになりますね…
まとめると、
- 屋号を届けなくても税務署としては問題なし
- しかし、ゆうちょ銀行で個人事業用の口座を作るなら屋号を届ける必要あり!
ということで、
ゆうちょ銀行で副業用の口座を作るつもりの人は、開業届・青色申告承認申請書を出す際に「屋号」を書くのを忘れずに!
ちなみに私はその後、屋号を記入した開業届を税務署に再度提出。
手間と時間は掛かりましたが、無事にゆうちょ銀行で副業用の口座を作ることができました。
個人事業用の口座には、通帳の表紙の裏面に屋号が入ります。
ゆうちょ銀行で副業用に複数口座は可能!条件は?まとめ
ゆうちょ銀行で、プライベート用とは別に副業用の口座をもうひとつ作ることはできるのか?
ゆうちょ銀行に聞いてみた結果、
個人事業用としてもうひとつ口座を作ることは可能
ということがわかりました。
ただし、
- 口座の登録住所に「屋号」を入れる必要あり
- 口座開設の際は「屋号」を確認できる書類が必要
という条件があります。
そして、屋号確認用の書類として有効なのは、
- 開業届
- 青色申告承認申請書
- 屋号が書かれた公共料金の請求書や払込書
のいずれか。
これらはいずれも、空き時間にちょっとした小遣い稼ぎ感覚で副業をやっている人には出せない書類ばかり。
つまり、
「確定申告」「節税」を意識するレベルである程度の継続的な副業収入がある人じゃないと、ゆうちょ銀行で副業用にもうひとつ口座を作るのは難しい
ということがわかりました。
以上、ゆうちょ銀行に副業用の口座を作りたいと思っている人の参考になれば幸いです。