「TOEIC400点台ってどのくらいのレベルなの?」
「TOEIC400点台から点数が伸びない」
「TOEIC400点台からのスコアアップにはどんな勉強をすればいいの?」
この記事では、独学でTOEIC900点を超えた社会人の私が、
- TOEIC400点台のレベル
- TOEIC400点台からもっと点数を伸ばすための勉強方法
についてお話します。
TOEIC400点台のスコアレベル
私は会社の国際部門で働く一方、社員の英語対応力の強化にも携わってきたので、たくさんの人のTOEICスコアや英語力を目にしてきました。
その経験から言うとTOEIC400点台の人は、
リスニング問題では、知っている英単語が耳に入ってきたり、パート1や2の短文では何となく言っていることがわかる時もありますが、全般的にはまず何を話しているのか理解できない。
リーディング問題では、難易度が低い問題のいくつかは自信を持って答えられますが、ほとんどの問題は解答に自信が無く、最後の30問程度は時間切れでマークシートを適当に塗りつぶす「塗り絵」状態。
中学・高校では決して英語が苦手だった訳では無いけれど、それ以降ほとんど英語に触れてこなかったためほぼ忘れてしまっているのではないでしょうか。
TOEIC400点台は日本人全体の平均レベル
上のグラフは、TOEICを運営している「国際ビジネスコミュニケーション協会」」が公開しているTOEIC公開テストのスコア分布です。
TOEIC公開テストの平均点(2017年)は582点。
また、受験者の層がもっとも厚いのはTOEIC500点台です。
この公開テストでは、TOEIC400点台は下位約33%、下から1/3に入るレベルになります。
「ああ、自分の英語力は平均より低いんだ・・・」
とがっかりしたのではないでしょうか。
でも、実はそうでもありません。
TOEICには公開テストの他にIP TESTというのがあります。
TOEIC IP TESTは、TOEIC公開テストの過去問を使って企業や学校単位で実施される、いわゆる「団体受験」のタイプ。
先ほど紹介したTOEIC公開テストは、受験者が自発的に申し込むテスト。
つまり、公開テストは、英語の勉強へのモチベーションが高く、社会全体から見ればハイレベルな集団です。
それに比べて団体受験のIP TESTは、
「なんで俺が英語のテストを受けなきゃなんないんだよ」
と不平を言いながら強制的に受験させられている、英語に無関心な社員・生徒が多く含まれていると考えられます。
つまり、IP TESTのほうが、より社会全体の英語力を反映している、と言えます。
そして、このIP TESTのスコア分布が下のグラフです。
ご覧のように、300点後半をピークに、その前後に分厚い層があることがわかります。
IP TESTの2017年の平均点は、公開テストより100点以上も低い467点。
ですので、TOEIC400点台の英語力は、社会全体で見ればおおよそ平均的な英語レベルと言えるでしょう。
少しは安心したでしょうか。
TOEIC400点台は英検準2級レベル
上の表は、TOEICの点数と英検の級の相関性を示す調査結果です。
このデータによれば、英検準2級を持っている人のTOEIC平均スコアが401点台。
このことから、TOEIC400点台の英語力は英検準2級レベル。もしかするとその上の2級レベルの人もいるかもしれません。
英検の公式サイトによれば、英検準2級は高校中級レベル。
つまり、TOEIC400点台の英語力は、現役の高校生レベルだと言えます。
まずは英語がデキる部類に入るTOEIC600点レベルを目指したい
TOEIC400点台の英語力は、社会全体で見れば平均レベル。
まずは平均レベルを脱出して、TOEIC600点台を目指したいところです。
TOEIC600点台は、レベルの高い人が集まるTOEIC公開テストでも平均点越え。
また、TOEIC IP TESTなら上位23%程度に入ります。
つまりTOEIC600点台は、社会全体で見れば英語がデキる人の部類に入ります。
TOEIC400点台からもっと点数を伸ばすための勉強方法
TOEIC400点台を600点台までアップするには、まず英語の勉強に400~600時間かける覚悟が必要です。
>>TOEICは何時間勉強すれば点数がアップするのか?目安を教えます
そして、英検準2級程度に相当するTOEIC400点台は、高校レベルの英文法・英単語がしっかり身についていない可能性が高いです。
ですので、TOEICスコアアップ対策に取り組む前に、高校レベルの英語の復習から始めるべきでしょう。
1. まずは高校レベルの英語をやり直す
TOEIC400点台の人は、おそらく高校レベルの英語をかなり忘れているでしょう。
ですので、まずは高校レベルの英語のやり直しです。
このステップで私がオススメしたい教材はALL IN ONE Basicです。
このALL IN ONE Basicなら、
- 高校レベルの英単語・英熟語 2,100語
- 英文法
- リスニング
これらをこの1冊で習得することができます。
つまり名前のとおり「オールインワン」な教材ということですね。
特に英文法がとてもわかりやすく解説されているため、私もこのシリーズで文法を復習しました。
TOEIC400点台の人にとっては、
「そんなの覚えてるよ!」
というレベルの内容も含まれているかもしれませんが、ここは思い出して再確認という意味もありますので、まずはひととおり読むことをオススメします。
2. 英語の発音を練習する
意外とおろそかにしがちなのが英語の発音です。
英語の勉強というと、英文法や難しい英単語を覚える「インプット重視」になりがち。
でも、ある程度きちんと発音を身につけておかないと、いつか見えない壁に阻まれます。
一般的に、自分が発音ができない音は聞き取れないと言われています。
ちょっと遠回りに思えるかもしれませんが、将来的に高い英語力の獲得を目指すなら、この段階で発音を身につけておくことを強くオススメしたいです。
私自身、リスニングの点数に打ち止め感があった時に、発音練習したらリスニングの点数がすっと上がったという経験があります。
以下の記事では、英語の発音を学べる本をいくつか紹介しています。
英語の発音学習に必要なのはこの3冊!厳選オススメ本・参考書3. TOEICスコアアップ対策をする
ここからは、いよいよTOEIC600点台を取るための対策を行います。
(1) TOEICに頻出の英単語をマスターする
TOEICは主にビジネスシーンを舞台にしているため、出題される英単語の傾向に特徴があります。
そのため、TOEICの点数を上げるには、TOEIC対策に特化した英単語帳に取り組むのが早道です。
TOEIC400点台の人にオススメしたい英単語帳は銀のフレーズ
銀のフレーズ
収録されている例文は、TOEICを毎回受験している著者が書いただけあって、いかにもTOEICに出そうなものばかりです。
「最短ルートで600点」とTOEIC600点台まで対応していますので、今400点台の人にピッタリの英単語帳です。
(2) TOEIC問題集を解きまくる
TOEICは、いわゆる「問題慣れ」も点数に大きな影響を与えます。
TOEICの問題を解きまくることで、出題の傾向やリーディングパートでのペース配分をつかむことができます。
質の高いTOEIC問題集を手に入れたら、これを何度も解きなおす。
そして、リスニングパートの音源をスマホに入れて、精聴・音読・スキマ時間での聞き流しと、問題集を徹底的に活用します。
私がオススメするTOEIC問題集のひとつはTOEIC公式問題集
TOEIC本番テストと同じナレーターが問題の読み上げを担当していますので、リスニング問題の「声なれ」に最適です。
また、もっとTOEICの問題を解きたいという人にオススメしたい問題集は「TOEIC精選模試」です。
このシリーズは、ていねいな解説、予想スコアの精度といった点で「公式問題集を超えた」と言われているTOEIC問題集です。
リスニングとリーディングが別冊、またナレーターはTOEIC本番テストと同じではありませんが、本番さながらの問題がそれぞれなんと500問も収録されています。
(3) TOEIC対策用スマホアプリでスキマ時間を有効活用
TOEIC400点台を600点台まで上げるためには400~600時間の勉強時間が必要。
でも、忙しい生活の中で何時間も英語の勉強時間を確保し続けるのは難しいですよね・・・。
できるだけ短期間で目標の点数を達成するためには、スキマ時間の有効活用がカギ。
上で紹介した勉強法に加えて、アプリを使った勉強を取り入れることをオススメします。
スキマ時間の活用に最強のTOEIC対策アプリは
この
また、演習問題は、TOEIC本番テストに限りなく近いクオリティかつ1セクションをほんの数分で終えることができます。
通勤時間や昼休みはもちろん、信号待ちやエレベーターでの移動時間に演習問題を1問解いたりなど、スキマ時間の有効活用を徹底的に追及したアプリです。
TOEIC400点台のスコアレベルと点数をもっと伸ばすための勉強方法まとめ
TOEIC400点台は、社会全体でみれば平均的な英語力。
まずは、TOEICの平均スコアを超え、英語がデキる人の部類に入る600点台を目指したいところ。
TOEIC400点台を600点台まで上げるには、英語の勉強に400時間~600時間かける覚悟が必要です。
- 高校レベルの英語をやり直す
- 英語の発音を練習するす
- TOEICスコアアップに向けた対策をする
このように、高校レベルの英語をしっかりとやり直すことで、着実に英語力を底上げできるはず。
道のりはちょっと長いですが、英語を使いこなす未来の自分の姿を想像しながら、目標スコアに向けてがんばっていきましょう。
以上、TOEIC400点台のスコアレベルと、さらに点数を伸ばすための勉強方法についてでした。