「TOEICの300点台ってどのくらいのレベルなの?」
「TOEIC300点台から点数が伸びない」
「TOEIC300点台を脱出してもっと高い点数を取るにはどうしたらいいの?」
この記事では、独学でTOEIC900点を超えた社会人の私が、
- TOEIC300点台のレベル
- TOEIC300点台からもっと点数を伸ばすための勉強方法
についてお話します。
TOEIC300点台のレベルって?
TOEIC300点台のあなたは、TOEICを受けたとき問題の内容がほとんどわからなかったのではないでしょうか。
私は会社の国際部門で働く一方、社員の英語対応力の強化にも携わってきたので、たくさんの人のTOEICスコアや英語力を目にしてきました。
その経験から言うと、TOEIC300点台の人は、リスニング問題では時々知っている英単語が耳に入ってくるものの、まず何を話しているのか内容がわからない。
リーディング問題も、ほとんどの問題は自信を持って答えられず、最後の30問は時間切れでマークシートを適当に塗りつぶす「塗り絵」状態だったと思います。
このレベルの人は、中学・高校と英語の授業を受けてきたけれど、それ以降ほとんど英語に触れてこなかった人。
また、受験生の時代に大学受験レベルの英語を頭に叩き込んだけれど、今となってはそのほとんどを忘れてしまっている状態の人が多いようです。
TOEIC300点台は日本人全体の平均レベル
上のグラフは、TOEICを運営している「国際ビジネスコミュニケーション協会」」が公開しているTOEIC公開テストのスコア分布です。
残念ながら、TOEIC300点台は下から15%の範囲に入るレベル。
TOEIC公開テストの平均点(2017年)は582点。
受験者の層がもっとも厚いのはTOEIC500点台です。
やはり、公開テスト受験者の中では低い点数と言わざるを得ません。
一方で、TOEICには公開テストの他にIP TESTというのがあります。
TOEIC IP TESTは、TOEIC公開テストの過去問を使って企業や学校単位で実施される、いわゆる「団体受験」のタイプ。
先ほど紹介したTOEIC公開テストは、受験者が自発的に申し込むテスト。
つまり、公開テストは、英語の勉強へのモチベーションが高く、社会全体から見ればハイレベルな集団です。
それに比べて団体受験のIP TESTは、
「なんで俺が英語のテストを受けなきゃなんないんだよ」
と不平を言いながら強制的に受験させられている、英語に無関心な社員・生徒が多く含まれていると考えられます。
つまり、IP TESTのほうが、より社会全体の英語力を反映している、と言えます。
そして、このIP TESTのスコア分布が下のグラフです。
ご覧のように、300点後半をピークに、その前後に分厚い層があることがわかります。
IP TESTの2017年の平均点は467点ですが、このスコア分布を見ると、TOEIC300点台は社会全体で見ればおおよそ平均的な英語レベルと言えるでしょう。
TOEIC300点台は英検3級以下のレベル
上の表は、TOEICの点数と英検の級の相関性を示す調査結果です。
このデータによれば、英検3級~5級を持っている人のTOEIC平均スコアが300点台。
このことから、TOEIC300点台の英語力は英検3級以下のレベルと言えます。
英検の公式サイトによれば、英検3級が中学卒業レベル(高校入試レベル)。
つまり、TOEIC300点台は、良くても中学卒業レベルの英語力だと言えます。
まずはTOEICの平均点500点レベルを目指したい
TOEIC300点台は、社会全体から見ればおおよそ平均的な英語力レベル。
残念ながら、英語が得意と言えるレベルには程遠いと言わざるを得ません。
まずは、TOEICの平均点である500点台を目指したいところです。
TOEIC300点台からもっと点数を伸ばすための勉強方法
TOEIC300点台を500点台までアップするためには、400時間~600時間かけるつもりで総合的な英語力を大きく底上げする必要があります。
>>TOEICは何時間勉強すれば点数がアップするのか?目安を教えます
このレベルでは、TOEIC対策に取り組むよりも、まずは中学~高校レベルの英語の復習から始めるべきでしょう。
1. まずは中学レベルの英語を思い出す
TOEIC300点台の英語力は、良くて中学卒業レベル。
おそらく中学レベルの英文法や英単語すらアヤシイのではないでしょうか。
ですので、最初に中学レベルの英語をシッカリと思い出すことをオススメします。
中学レベルの英語がコンパクトにまとめられた本がありますので、そういった本を読んで、さっさと中学レベルの復習を終わらせてしまいましょう。
2. 英語の発音を練習する
意外とおろそかにしがちなのが英語の発音です。
英語の勉強というと、英文法や難しい英単語を覚える「インプット重視」になりがち。
でも、ある程度きちんと発音を身につけておかないと、いつか見えない壁に阻まれます。
一般的に、自分が発音ができない音は聞き取れないと言われています。
ちょっと遠回りに思えるかもしれませんが、将来的に高い英語力の獲得を目指すなら、この段階で発音を身につけておくことを強くオススメしたいです。
私自身、リスニングの点数に打ち止め感があった時に、発音練習したらリスニングの点数がすっと上がったという経験があります。
以下の記事では、英語の発音を学べる本をいくつか紹介しています。
英語の発音学習に必要なのはこの3冊!厳選オススメ本・参考書3. 高校レベルの英語をやり直す
中学レベルの英語を思い出したので、次は高校レベルに進みます。
TOEIC300点レベルの人は、おそらく高校レベルの英語をほとんど忘れているでしょう。
このステップで私がオススメしたい教材はALL IN ONE Basic
このALL IN ONE Basic
- 高校レベルの英単語・英熟語 2,100語
- 英文法
- リスニング
これらをこの1冊で習得することができます。
つまり名前のとおり「オールインワン」な教材ということですね。
特に英文法がとてもわかりやすく解説されているため、私もこのシリーズで文法を復習しました。
4. TOEICスコアアップに向けた対策をする
中学・高校レベルの英語を復習することで、かなりの英語基礎力がついたはずです。
ここからは、いよいよTOEIC500点台を取るための対策を行います。
(1) TOEICに頻出の英単語をマスターする
TOEICは主にビジネスシーンを舞台にしているため、出題される英単語の傾向がこれまで勉強してきた中学・高校レベルのものとは異なります。
そのため、TOEICの点数を上げるためには、TOEIC対策に特化した英単語帳に取り組むのが早道です。
TOEIC300点台の人にオススメしたい英単語帳は銀のフレーズ
銀のフレーズ
収録されている例文は、TOEICを毎回受験している著者が書いただけあって、いかにもTOEICに出そうなものばかりです。
「最短ルートで600点」と、TOEIC600点台まで対応していますので、これからTOEIC500点台をめざす人にはピッタリの英単語帳です。
(2) TOEIC問題集を解きまくる
TOEICは、いわゆる「問題慣れ」も点数に大きな影響を与えます。
TOEICの問題を解きまくることで、出題の傾向やリーディングパートでのペース配分をつかむことができます。
質の高いTOEIC問題集を手に入れたら、これを何度も解きなおす。
そして、リスニングパートの音源をスマホに入れて、精聴・音読・スキマ時間での聞き流しと、問題集を徹底的に活用します。
私がオススメするTOEIC問題集のひとつはTOEIC公式問題集
TOEIC本番テストと同じナレーターが問題の読み上げを担当していますので、リスニング問題の「声なれ」に最適です。
また、もっとTOEICの問題を解きたいという人にオススメしたい問題集は「TOEIC精選模試」です。
このシリーズは、ていねいな解説、予想スコアの精度といった点で「公式問題集を超えた」と言われているTOEIC問題集です。
リスニングとリーディングが別冊、またナレーターはTOEIC本番テストと同じではありませんが、本番さながらの問題がそれぞれなんと500問も収録されています。
(3) TOEIC対策用スマホアプリでスキマ時間を有効活用
TOEIC300点台を500点台まで上げるためには400~600時間の勉強時間が必要。
でも、忙しい生活の中で何時間も英語の勉強時間を確保し続けるのは難しいですよね・・・。
できるだけ短期間で目標の点数を達成するためには、スキマ時間の有効活用がカギ。
上で紹介した勉強法に加えて、アプリを使った勉強を取り入れることをオススメします。
スキマ時間の活用に最強のTOEIC対策アプリはスタディサプリENGLISH TOEIC対策コース
このTOEIC対策コース
また、演習問題は、TOEIC本番テストに限りなく近いクオリティかつ1セクションをほんの数分で終えることができます。
通勤時間や昼休みはもちろん、信号待ちやエレベーターでの移動時間に演習問題を1問解いたりなど、スキマ時間の有効活用を徹底的に追及したアプリです。
TOEIC300点台のレベルと500点台まで伸ばすための勉強方法まとめ
TOEIC300点台は、社会全体でみれば平均的な英語力。
良くて中学卒業レベルです。
まずは、TOEICの平均スコアである500点台を目指したいところ。
TOEIC300点台を500点台まで上げるには、英語の勉強に400時間~600時間かけるつもりで総合的な英語力を大きく底上げする必要があります。
- 中学レベルの英語を思い出す
- 英語の発音を練習する
- 高校レベルの英語をやり直す
- TOEICスコアアップに向けた対策をする
このように、英語の基礎からしっかりとやり直すことで、着実に英語力を底上げできるはず。
道のりはちょっと長いですが、英語を使いこなす未来の自分の姿を想像しながら、目標スコアに向けてがんばっていきましょう。
以上、TOEIC300点台のレベルと、さらに点数を伸ばすための勉強方法についてでした。